草刈り機(HiKOKI)のリコイルスタータの組み立て方法

はじめに

やっと直った!

HiKOKI(旧日立工機)製草刈り機のスターターロープを交換しようとリコイルスターターを分解した所、組み立てられなくなってしまいました。

HiKOKI(旧日立工機)製の草刈り機

何度も修理を諦めたのですが、苦節3日ようやく成功しましたので、今後同じ苦労されるかもしれない方のために本記録を残しておきます。

何故リコイルスターターを簡単に組み戻せないのか

それでは先ず、何故簡単には元に組み戻せないのかについてご説明します。

下は草刈り機からリコイルスターターを外した直後の写真です。

リコイルスターターのユニット

ご覧の通り、切れたロープの片側が見えています。

そして下が、中心にある止めビスとバッファー用のコイルを外して、更にロープが巻かれているプーリーを外した直後の写真です。

リコイルスターターのユニットからプーリーを外した所

これでは分かり難いので、巻き取りバネの先端部を拡大したのが以下になります。

バネ先端がプーリー軸に接触している所

これを一瞬見て蒼ざめました。

ご覧の通り巻き取りバネの先端は、プーリーの軸に完全に接触しているのです。

という事は、プリーを再度挿し込むと、プーリーの先端がこのバネに接触して奥まで挿し込めないという事です。

プーリーを完全に挿し込むためには、このバネの先端を一時的に軸から離しておかなければなりません。

組み立て工場では、一体どうやって組んだのでしょうか?

ちなみにプーリ裏側のバネの先端が入る部分は、こんな風になっています。

プーリー裏側にあるバネ先端が入る溝

プーリーを完全に挿入した後、この溝にバネの先端が入らなければならないのです。

このため、バネの形状を変えてバネの先端がプーリー軸に接触しない様にしたり、バネ先端と軸の間にスペーサー(スポンジ)を入れたりすれば何とかプーリーを完全に組み込めるのですが、そうなるとバネ先端がこの溝に入ってくれません。

バネ先端と軸の間にスペーサー(スポンジ)を入れた失敗例

という事で、それはそれは何度も試行錯誤した結果ようやく戻せましたので、その方法をお知らせします。

組み戻し方法

それでは組み戻し方法をご紹介します。

ここまで読んで頂ければ凡そ予想が付くかもしれませんが、バネの形状を以下の様に加工すれば良いのです。

すなわちバネの先端が軸に接触しないようにして、尚且つバネの先端が軸側に向く様バネの形状を加工したのです。

プーリーが完全に入らないのはバネの先端が軸に近いからで、プーリーが完全に収まりながらプーリーを回転させてもテンションが掛からないのは、バネの先端が軸の外側に向いていてプーリーの溝に入らないからです。

何度か試行錯誤を繰り返せば必ず直せますので、是非チャレンジして頂ければと思います。

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